ノートルダム寺院とは何ですか

―基礎知識・教会編―

「ノートル(notre)=私たちの」、「ダム(dame)=婦人」

ノートルダムって良く聞きますが、直訳すると「私たちの貴婦人」というような意味ですが、教会における貴婦人は聖母マリアを表します。
ただ、キリスト教でもローマカトリックを信仰する間で表現されるフランス語圏の言葉です。

ノートルダムは一つではありません

ローマカトリックというのは、現在西ヨーロッパの国々で根強い信仰があるキリスト教の一つの宗派です。
そしてローマカトリックの中心となっているのがヴァチカン市国のローマ法王となり、サンピエトロ寺院はローマカトリックの総本山という事になります。

元々キリスト教の言葉はラテン語であった為、信者の大半が文盲で苦労していました。
しかし、現在では各国に公用語があるように教会の祭事はその国の言葉で行われています。

ノートルダムという表現はフランス語圏であらわされている言葉ですから、パりだけではなくフランス各都市にも「私たちの貴婦人」を讃える教会であれば皆、ノートルダムが付きます。
因みにフランスだけでもこの聖母マリアに捧げる教会は10か所以上ある事になります。




ノートルダム寺院って大聖堂ですか

ガイドブックなどに「寺院」て書かれていますが、ノートルダムってお寺なの..?て思ってしまいますが意味は一緒です。
寺院は仏像が祀られ、仏教の修行を行う施設というような解釈で仏教の言葉として使われています。

この場合信仰は違ってもキリスト教を信仰する信者の間での教会という場所の意味で同じように使っているようです。
大聖堂は「司教座聖堂」いわれていまして、市町村といわれる前、キリスト教の間では○○教区と言って教会が町の区割りを定めていました。

その○○教区を治める人が教会の司教で、司教が居るという(座)教会だけを大聖堂と言います。
聖母マリアに捧げるノートルダムがあっても司教がいない教会であればノートルダム教会であってノートルダム大聖堂ではありません。

その教会は司教がいる教区が管轄しているということになります。
教会を表す言葉だけでも多い中で、そこに司教が居る教会と居ない教会と区別されるとそれだけで複雑になりますよね。

ノートルダム寺院は日本にありますか

聖母マリアはキリスト教の中でも聖母マリアを崇拝する場所で使われていますから、日本にはありません。
聖母に似たその土地でゆかりのある地母神のような母を崇拝する場所は世界に多くあるようですが聖母となるとそれは限られてくるという事になります。

また、ノートルダムというのはフランス語圏の間で使われている言葉になります。
他のローマカトリックを信仰する他の言語を使う国々には聖母マリアを崇拝する言葉というのは使われていないことが多いようです。

他の国々では大聖堂という言葉はその国の言語が表す言葉でそれぞれにありますから、大抵ノートルダムという意味が集約された表現であることが殆どです。
教会を訪ずれる際には大聖堂なのか教会なのか、そんなことを考えながら観てみるのもいいかも知れません。

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