松岡茉優、映画「ちはやふる」で見せた存在感

映画「ちはやふる」では主人公たちのよき好敵手

松岡茉優さんは少女漫画を実写化した映画「ちはやふる」で主人公たちのよき好敵手として競技かるたの名人でクイーンの若宮詩暢を演じました。
2016年から2018年までに競技かるたの3部作として映画化されています。

主人公綾瀬千早に、今が旬の女優広瀬すずさんと共演していましたね。
広瀬すずは自身初となるロングヘア姿が話題になりましたが、それ以上に異彩を放つ演技で注目を集めていたのが若宮詩暢を演じた松岡茉優でした。

二人ともそれぞれの個々に魅力を押し出した演技はよかったですね。

「ちはやふる」の台詞に見られる松岡茉優の芝居の本質

小学生の時に主人公綾瀬千早が男女3人で力を合わせ、競技かるたに挑み励まし合い結成されたのが「ちはやふる」
「～上の句」は高校生となって様々な問題を抱えながら競技かるたへの情熱が3人を引き合わせ団体戦優勝を目標に強敵に挑んでいきます。

ここで「ちはやふる」に対し強烈なインパクトを放ったのが2作目「～下の句」から登場する千早と同学年の若宮詩暢を演じた松岡茉優さんで、3人とは対照的に孤独な環境に中で自己を突き詰め一人で強くなってきたタイプ。
ゆえに友達や仲間といったものにコンプレックスと嫌悪感を持っていました。

原作が作り上げた若宮詩暢という自分があるのは自分の努力によるもの、自己を突き詰めるためには自分で切り開いていくという人物像は、この演じるという部分ではまさに松岡茉優そのもののようにもとれます。
役を演じるという事においては見えないその人物像に入り込んでしまう、それが努力ではなく天性に授かっているもののようにも見えますが。

「ちはやふる」劇中では、負けず嫌いの中から出た言葉なのか、友達や仲間がいなかったコンプレックスからなのか分かりませんが若宮詩暢には「団体戦はかるたを好きではない人がやる事(あくまでも個人の戦い）だ」という考えがあったようです。

松岡茉優さん自身の考え方の中にもある事なのでしょうか。

「ちはやふる」で見せつけた松岡茉優の存在感

共演した広瀬すずさんも活躍が楽しみな女優さんの一人ですが、個の女優さんとして際立つ人の魅力は周りに盛り立ててもらう、また周りを盛り立てることができます。
際立った演技力を持つ女優さん同士が共演して起こる化学反応のようなものは双方の演技を際立てる事にもなります。

松岡茉優さん本人の言葉に「仕事もプライベートも準備をしすぎる性格で、本番を迎える頃には疲れ果ててしまっている」と言っています。
彼女にとっての準備というのは、役に入り込むまでに創造も出来ないほどの集中力がそこにあって、一切の妥協のない域を超えた演技に100%注がれているのでしょう。

もしかしたら、普通の人が100%準備するところは既にできてしまっていて天性に持つ本人にしか分からないもう一つの100%な部分が発揮されているのでしょう。
その部分が演じるという事の圧倒的な存在感となっているように見えます。