松嶋菜々子演技の原点が朝ドラ「ひまわり」

松嶋菜々子初主演作が「ひまわり」

23年ぶりに朝の連続テレビ小説に出演されている松嶋菜々子さんですが、「ひまわり」は演技の原点でもあり松嶋菜々子自身の登竜門となりました。

その連続テレビ小説「なつぞら」は今回、記念すべき100作を迎えるそうです。

連続テレビ小説「ひまわり」は松嶋菜々子初主演で朝ドラというものを経験した思い出深い場所で、松嶋菜々子さんはその平成最後の朝ドラの出演機会が巡ってきている事に特別な思いはあるのでしょうか。

松嶋菜々子初主演の「ひまわり」は1996年の作品で当時は就職氷河期・大企業の倒産などという憂き目が現実的に起こっていた時代でした。
「ひまわり」のなかで松嶋菜々子さん演じる南田のぞみという役は結婚を取るか、異動を希望する部署への栄転を取るかという憂き目にあってしまいます。

結局、結婚との両立を希望したために事実上リストラに合ってしまいました。

「ひまわり」はそこから一人前になっていく姿を描いた内容。
南田のぞみの母親を演じたのが南田あずさ役の夏木マリ、また当初は対立しながらも次第に惹かれていく同僚の弁護士に上川隆也が共演していました。

演技の原点となった当時「…1日で40～50シーンのリハーサルを一気にやりますが、私はもうとにかく覚えることで精いっぱいで、まったく寝られない感じだった…」と松嶋菜々子さんは朝ドラの当時を振り返っています。

初主演作「ひまわり」を通じて

今や「朝ドラ」ともいわれる、多くの人が視聴する名作ドラマであるのが言わずと知れずNHKの連続テレビ小説です。
今を活躍する俳優さんも松嶋菜々子同様に演技の原点となることが多く、この朝ドラを通じて光る原石が磨かれるその登竜門を足掛かりに本当に輝いていった俳優さんは数多くいますよね。

だから朝ドラといわれる連続テレビ小説は俳優として活躍している人たちにとっても出演機会が得られるだけでも特別なものであるわけです。

松嶋菜々子さんはモデル出身で、当時演技経験は殆どといって無かった中で約2000人が参加したオーディションの中から選ばれました。

そして、見事「ひまわり」の主役の座を射止めました。
「ひまわり」で演じている時の松嶋菜々子は、演じることすらままならないただ前だけを見て演じきっていた印象があります。

松嶋菜々子さんは、初主演作の「ひまわり」を通じて、この演技の原点がその後の女優松嶋菜々子として飛躍していく公私の原点となったのは間違いないですし、大きな自信になったことでしょうね。

松嶋菜々子のその後の活躍をみてみると俳優としての松嶋菜々子自身の人生のターニングポイントになった朝ドラという存在と「ひまわり」はそのくらい特別な作品になったわけです。

松嶋菜々子さんが朝ドラで伝えたいメッセージ

華々しい平成最後の朝ドラ出演という松嶋菜々子さんも、いざ懐かしい現場で今を第一線で活躍するまた、これから羽搏こうとする俳優さんたちに対して撮影現場での言葉は重みがあります。
なつぞらの主演の広瀬すずさんの演技を見て松嶋菜々子さんのコメントに「天性の女優さん。安定感がハンパない」と絶賛していました。

松嶋菜々子はそんな広瀬すずの才能を感じていたようですが、現場では台本をみないという当の広瀬さんにとって大先輩の姿ってどう映っているのでしょうね。

早くも松嶋菜々子さんの現場の空気を変える一言が話題になっています。
当時はこうだった..と思う松嶋菜々子さんの女優魂のようなものが、今度は自分が若い俳優さんたちを見る側に回った時に、目に余るものがあればつい言いたくなることって共感できます。

相手にとって自分の印象をがからりと変えてしまうかもしれないなかで、それを嫌って口を閉ざしたまま何も言わないことが良しというような風潮があります。
松嶋菜々子さんが「ひまわり」を通じて連続テレビ小説という大舞台であることのメッセージとして思わず言葉を駆り立てたのでしょう。

松嶋菜々子さん自身奇しくも朝ドラ第100作目となった「なつぞら」は「ひまわり」という同じ平仮名4文字である事にはさすがに意識はないでしょうね。